【転職したい人必見】看護師の職務経歴書の書き方を10STEPで解説!
「職務経歴書って、何を書けばいいのかわからない…」「看護師としての経験をどうアピールすれば?」
そんなお悩みを抱えている方は多いのではないでしょうか。
履歴書と違って自由度が高い職務経歴書は、自分をどう見せるかが選考結果を大きく左右します。
特に看護師の転職では、経験年数や担当業務、スキルだけでなく、患者やチームへの貢献まで伝えることが重要です。
この記事では、看護師としての魅力を最大限に伝える職務経歴書の書き方を、実例付きで丁寧に解説します。
- 職務経歴書と履歴書の違いがわかる
- 読みやすく、評価される書き方のコツが学べる
- 業務や実績の具体的な記載例が参考になる
- NG例と改善例で書き方の違いがはっきり理解できる
- 自己PR・志望動機のまとめ方もわかる
あなたの経験を魅力的に伝えるために、今すぐ活用できる内容を詰め込みました。ぜひ最後までチェックしてみてください。
職務経歴書が看護師転職の選考を左右する理由
職務経歴書と履歴書の役割の違い
職務経歴書は、看護師としての実績やスキルを具体的に伝えるための重要な書類です。
履歴書が「基本情報と経歴の一覧」であるのに対し、職務経歴書は「業務の中身や成果、役割」を詳しく説明できる自由度の高い書類となっています。
- 履歴書:定型フォーマットで学歴や職歴を簡潔に記載
- 職務経歴書:自身の経験や強みを自由にアピールできる
たとえば、「内科病棟での夜勤経験が豊富」「新人教育を担当していた」などの実績は、履歴書だけでは伝えきれません。
こうした内容を丁寧にまとめることで、書類選考の通過率を高めることができます。
採用担当者が注目する評価ポイント
採用担当者が職務経歴書で重視するのは、あなたが「現場でどのように貢献できるか」という点です。
そのため、具体的な仕事内容やスキルだけでなく、「成果」や「工夫した点」など、エピソードを交えて伝えると効果的です。
- 業務内容:「救急外来でのトリアージ対応」など明確に記載
- スキル:電子カルテ操作、吸引処置などの実務経験
- 成果:「離床率改善に貢献」「感染対策で院内評価向上」など
特に即戦力を求める現場では、こうした情報が評価の決め手になります。
読みやすく、かつ説得力のある職務経歴書を意識しましょう。
看護師用職務経歴書の基本構成と作成ルール
推奨フォーマット(A4・横書き・枚数)
職務経歴書はA4サイズ・横書きで作成するのが一般的です。パソコンでの作成が基本となっており、手書きは避けましょう。
- A4サイズで統一(履歴書と揃えると提出時にスマート)
- 横書きが基本で視認性が高い
- 枚数は1〜2枚を目安に収める
内容が多すぎて2枚を超えると、読み手の負担になりがちです。
情報は精査し、端的にまとめる工夫をしましょう。
タイトル・日付・氏名の書き方
職務経歴書の冒頭には、タイトル「職務経歴書」、右上に日付、その下に氏名を記載します。これにより、書類としての体裁が整います。
日付は提出日ではなく、作成日を明記するのが一般的です。
フォーマット例:
職務経歴書(中央揃え)
2025年5月18日(右上)
氏名:看護 花子(右下)
視線の流れを意識して配置し、第一印象の整った書類を目指しましょう。
パソコン作成が推奨される理由
現代の看護業界では、パソコンスキルも重要視されているため、職務経歴書はパソコンで作成するのがマナーです。
手書きの温かみを強調する文化もありますが、読みやすさや修正のしやすさから、圧倒的にパソコン作成が推奨されています。
さらに、デジタル提出(PDF形式)が増えている今、印刷・郵送に依存しない作成スキルも評価対象となります。
「タイピングに不慣れで…」という方も、転職を機にパソコン操作に慣れておくと今後の業務にも役立ちます。
経歴サマリーで経歴を端的に伝える方法
サマリーに盛り込むべき要素
経歴サマリーは、職務経歴書の冒頭に配置される「自己紹介」のようなパートです。
結論として、採用担当者が最初に目を通す場所であるため、「何ができるか」「どんな経験を積んできたか」が一目でわかるように書くことが重要です。
- 経験年数と専門領域(例:看護師歴8年、内科・外科病棟中心)
- 役割・ポジション(例:リーダー業務、新人教育経験あり)
- 実績・スキル(例:電子カルテ、吸引・注射などの技術面)
「私はこういう看護師です」というプロフィールを簡潔に表すことで、読み手にインパクトを与えることができます。
ここが曖昧だと、以降の職務内容も読まれずに終わってしまう恐れがあります。
サマリー例文と書き換えサンプル
以下は、経験豊富な看護師を想定した経歴サマリーの例文です。
「看護師として計8年間、一般内科および外科病棟にて勤務。
急性期から慢性期まで幅広い患者対応を経験し、特に夜勤体制におけるリーダー業務や新人指導を担当。
感染対策委員として院内活動にも積極的に関与し、チーム医療の推進に努めてまいりました。」
このように、経歴・スキル・姿勢をコンパクトにまとめると、採用担当者に与える印象が格段に良くなります。
新人看護師やブランクがある方は、「学ぶ姿勢」や「復職支援制度の活用」などを入れると好印象を得やすくなります。
職務内容欄の具体的な書き方
勤務先の概要(病床数・診療科目など)の記載ポイント
職務内容の説明では、まず勤務先の基本情報を明記しましょう。
病院名だけでなく、「どんな施設か」がわかるように書くことで、読者の理解が深まります。
- 施設名と勤務期間
- 病床数(例:150床の地域密着型病院)
- 担当診療科目(例:内科・循環器科・整形外科)
これらは「どんな環境で働いていたか」を示すために重要です。
規模感や診療科が明らかになることで、その後の業務内容の背景が伝わりやすくなります。
担当業務・役割を詳細に示すコツ
業務内容を書くときは、「日々どんな仕事をしていたか」を具体的に示しましょう。
漠然と「看護業務全般」ではなく、
「患者のバイタルチェック」「注射・点滴管理」「入退院支援」など、項目別に整理して記述するのが効果的です。
また、以下のような構成で書くと読みやすさが増します。
- 主な業務:バイタル測定、吸引、清拭など
- 担当患者層:高齢者中心、急性期患者など
- 役割:夜勤リーダー、新人教育担当など
こうした記載により、読み手に「この人は現場でどう動いていたのか」が明確に伝わります。
「私は何をしてきたか?」を第三者が見てわかるように書くのがコツです。
チームマネジメント経験のアピール方法
チームマネジメント経験は、採用担当者にとって非常に評価が高いポイントです。
特に看護師の現場では、協調性や指導力が求められるため、これまでにリーダーや教育担当としての経験がある場合は積極的にアピールしましょう。
たとえば、以下のような内容を盛り込むと効果的です。
- 夜勤リーダーとして5人の看護師をまとめていた
- プリセプターとして新人看護師2名の育成を担当
- 業務フローの見直しを提案し、残業時間の削減に貢献
具体的な数字や成果を交えることで、説得力が増します。
「ただ任されていた」ではなく、「どんな工夫をし、どんな結果が出たか」を示すようにしましょう。
「後輩への指導が苦手です…」という方も、チームの中で行っていた配慮や支援を記述すれば立派なマネジメント経験となります。
実績・成果を数値で示すテクニック
数値化が難しい看護業務を定量化するコツ
看護師の仕事は「人を相手にする」ため、成果を数値で表すのが難しいと感じる人も多いでしょう。
しかし、見方を変えれば定量化できるポイントは多くあります。
- 「1日あたりの受け持ち患者数」「夜勤回数」などの業務量
- 「新人教育の期間」「指導人数」などの教育関連の数
- 「インシデント報告の減少」「業務改善による時間短縮」などの改善効果
たとえば、「月8回の夜勤で常時6名の患者を担当」「新人2名のOJTを3カ月間実施」といった具体性を出せば、評価されやすくなります。
数字を使うことで「成果」としての信頼性が高まります。
改善前後の比較で成果を際立たせる方法
業務改善の取り組みをアピールする際は、「改善前と改善後の違い」を数字で示すと、成果がより明確に伝わります。
たとえば、次のような表現が効果的です。
- 申し送りの所要時間を30分→20分に短縮
- 業務マニュアルの導入により、新人の独り立ちまでの期間を1カ月短縮
- チームの残業時間を月10時間削減
こうした比較により、「自分の工夫や貢献がどのように現場に良い影響を与えたか」を伝えられます。
数値化が難しいと感じる内容でも、「時間」「人数」「回数」などで代用する発想がポイントです。
読み手が「この人は仕事に工夫しながら取り組んでいた」と感じるかどうかがカギとなります。
資格・スキル欄で差をつけるコツ
国家資格・認定資格の優先順位
資格欄には、看護師免許をはじめとする国家資格はもちろん、認定看護師・専門看護師などの資格も漏れなく記載しましょう。
記載する順番としては、一般的に以下のような優先順位が推奨されます。
- 看護師免許・准看護師免許
- 助産師・保健師などの国家資格
- 認定看護師・専門看護師
- BLS・ACLSなどの救命講習関連資格
また、資格取得年月も明記することで、取得時期のイメージがつきやすくなります。
たとえば、「2019年4月:認定看護師(感染管理)取得」など。
特定領域での専門性を持つ人材としてのアピールに有効です。
スキル・研修歴の効果的な見せ方
看護師としてのスキルや研修歴は、あなたの専門性や向上心を示す大きな武器になります。
特に、院内研修に加えて院外の勉強会や資格講座に参加している場合は、積極的に記載しましょう。
例としては、「認知症ケア研修受講」「感染対策セミナー参加」「ICLS講習修了」などが挙げられます。
ただし、単なる羅列にせず、実務と結びつけてアピールすることが重要です。
たとえば、「ICLS講習を活かし、急変時の初期対応に自信を持てるようになった」など、実践でどう役立ったかを一言添えると印象が強まります。
読み手の疑問「そのスキルは現場でどう活かされたの?」に答える視点を意識してみてください。
自己PR・志望動機の書き方ガイド
結論ファーストで伝えるPREP法
自己PRや志望動機は、結論を先に述べてから理由やエピソードを加える「PREP法(Point・Reason・Example・Point)」で書くと、論理的かつ読みやすい構成になります。
たとえば自己PRなら、
「私はチームワークを大切にしながら、自主的に行動できる看護師です。
これまで複数の病棟で、医師やリハビリ職と連携を取りながらケアを行ってきました。
特に新人教育では、個々の習熟度に合わせた指導を心がけた結果、配属後半年の離職ゼロを達成しました。
今後も現場の一員として、主体的に動きながら貢献したいと考えています。」
このようにPREP法を使うことで、論理性と説得力がある文章になります。
一文を短くし、段落ごとに話の焦点を絞ると、読み手にとってもストレスが少なくなります。
志望先に合わせたエピソードの選び方
志望動機を書く際は、応募する医療機関の特徴や方針をリサーチしたうえで、それにマッチした経験を選ぶことが大切です。
たとえば、ホスピスケアに注力する病院であれば、「終末期ケアに関心を持ち、患者や家族に寄り添う看護を実践してきた経験」が活かせます。
- 志望先の理念や診療体制を事前に調べる
- 自分の経験とリンクする具体的なエピソードを選ぶ
- 「だからこの病院で働きたい」という結びで締める
単なる「通いやすいから」「福利厚生が良いから」といった理由だけでは、他の応募者との差別化ができません。
自身の看護観や今後の目標と照らし合わせ、「その病院だからこそ実現できる」と思える内容を伝えることがポイントです。
NG例と改善例で理解する書き方のコツ
採用担当者が困る記載例
職務経歴書でよく見られるNG例には、以下のような共通点があります。
- 抽象的すぎる表現:「看護業務全般を担当」など
- 時系列がバラバラで読みづらい
- 自己PRが感情的で具体性に欠ける
たとえば、「チームで協力して頑張りました」というような表現では、何をしたのかが伝わりません。
また、改行がない、文末が同じ形ばかり、といった形式面でも読みにくさの原因になります。
読み手は「この人と働きたいか」を判断しながら読んでいることを意識し、内容だけでなく「読みやすさ」も意識する必要があります。
読みやすく改善したサンプル
ここでは、実際にNG例をもとに改善した書き方を紹介します。
【NG例】
「病棟で看護業務を幅広く担当していました。患者さんとの関係を大切にし、チームで協力して仕事をしていました。」
→これでは具体的な業務内容や成果が伝わりません。
【改善例】
「急性期内科病棟(45床)にて、1日あたり6~8名の患者を受け持ち、バイタルチェック、清潔ケア、点滴・注射業務などを担当。
夜勤ではリーダー業務を担い、スタッフ間の情報共有と急変時の初期対応を指揮。
また、新人看護師2名のプリセプターを務め、3か月で独り立ちまで育成した実績があります。」
このように具体的な数字や役割を交えることで、実務能力の高さや責任感が伝わります。
同じ内容でも、構成と表現を工夫することで印象は大きく変わるのです。
書類提出マナーとチェックリスト
添え状・送付状の基本ルール
職務経歴書と履歴書を郵送または持参する場合は、「添え状(送付状)」の同封がマナーです。
送付状はビジネス文書の一種であり、丁寧で簡潔に「誰が・何を・なぜ送ったか」を伝える役割があります。
- 宛名:病院名と採用担当者名(部署名)
- 日付と差出人情報(住所・氏名・連絡先)
- 件名:「応募書類の送付について」など
- 本文:応募の旨、同封書類の内容、簡単な挨拶
メールで提出する場合でも、本文に添え状と同様の内容を記載するのが一般的です。
採用担当者に好印象を与える第一歩として、形式にも気を配りましょう。
提出前に確認したいチェックポイント
職務経歴書は「内容」だけでなく、「整っているか」「誤字脱字がないか」など、基本的な部分も非常に重要です。
以下のようなチェックリストを使って、提出前に最終確認しましょう。
- 文末の語尾に統一感があるか(です・ます調)
- 誤字・脱字がないか(音読や印刷でチェック)
- 改行・余白など、読みやすさに配慮されているか
- ファイル名が適切か(例:職務経歴書_山田花子.pdf)
- 送付書類(履歴書・職務経歴書・送付状)の漏れがないか
細かな部分ですが、こうした配慮が「丁寧な人」「信頼できる人」という印象につながります。
提出前には必ず時間を取って見直すようにしましょう。
看護師の職務経歴書に関するよくある質問
転職回数が多い場合の書き方
転職回数が多いと、「続かない人」という印象を与えてしまうことがあります。
しかし、看護業界ではライフステージの変化や職場環境の違いから転職が珍しくないため、正直かつ前向きな説明ができれば問題ありません。
ポイントは、転職理由を「ネガティブに書かない」ことです。
例:
「結婚を機に地方に転居したため転職」「キャリアアップを目指し、急性期から回復期へ転職」など
すべての職場で「どんな経験を積んだか」「どんな工夫をしたか」を伝えることで、転職が単なる経歴の断片ではなく、「成長の過程」として説得力を持たせることができます。
職務経歴書が不要なケースはある?
結論から言えば、応募先の求人内容によっては職務経歴書が不要な場合もあります。
- 非常勤・パート職などの簡易応募
- エージェント経由での応募時に履歴書のみ提出を求められる場合
ただし、たとえ職務経歴書が必須でなくとも、用意しておくことで自己PRや面接準備に役立ちます。
自分の経歴を言語化する作業自体が、転職活動をスムーズに進める大きな武器になります。
時間が許す限り、準備しておくことをおすすめします。
まとめ:職務経歴書で「伝える力」が看護師転職を成功に導く
看護師としての経験を、しっかりと言葉で伝えるために欠かせないのが職務経歴書です。
採用担当者に「この人と一緒に働きたい」と思わせるためには、内容の質はもちろん、構成や表現の工夫も重要になります。
この記事では、実績の見せ方から書式のマナー、NG例の改善まで徹底的に解説してきました。
- 職務経歴書は履歴書と異なり、自身のスキルや成果を自由にアピールできる
- 採用担当者が重視するのは、即戦力性と病院とのマッチ度
- 経歴サマリーや業務内容は、数字や具体例を用いて明確に伝える
- 自己PR・志望動機はPREP法で論理的かつ印象的に仕上げる
- 書類のマナーや読みやすさも、信頼感につながる大切な要素
つまり、職務経歴書は「単なる経歴の記録」ではなく、あなたの魅力を届けるプレゼン資料です。
今回紹介したポイントを押さえて作成すれば、転職成功の確率を大きく高めることができるでしょう。
ぜひ、あなたの経験や想いが伝わる1枚を仕上げてみてください。