【保存版】看護師転職の送付状ガイド|全27項目でマナー・書き方・例文を徹底解説
「送付状って必要なの?」「何を書けばいいかわからない…」
看護師として転職活動を始めたとき、意外と悩むのが“送付状(添え状)”の書き方ではないでしょうか。
履歴書や職務経歴書に比べて、情報が少なく曖昧な印象のある送付状ですが、実は採用担当者に“人柄”や“マナー”を伝える大切な一枚です。
本記事では、以下のような悩みを抱える方に向けて、具体的かつ実用的な内容をまとめました。
- 送付状と添え状の違いって何?
- どう書けば採用担当に好印象を与えられる?
- 手書きとPC作成はどちらが良い?
- 封筒の書き方や郵送時の注意点は?
- シーン別の送付状例文が知りたい
送付状の基本から実践的な文例、NG例、ケース別の対処法まで、この記事を読めば“もう迷わない”状態で送付状が完成します。
自信を持って応募書類を提出し、一歩リードする転職活動を始めましょう。
送付状(添え状)とは?看護師の転職で必要とされる理由
送付状と添え状の違いを押さえよう
看護師が転職活動で病院やクリニックへ応募書類を郵送する際、「送付状(添え状)」の添付は必須ではありませんが、相手に与える印象を左右する大切なマナーの一つです。
- 送付状(そうふじょう):同封する書類の内容や目的を記載したビジネス文書
- 添え状(そえじょう):送付状と同義で、呼び名が異なるだけ
つまり、「送付状」と「添え状」に明確な違いはなく、使い分けも自由です。ただし、ビジネス上では「送付状」という表現が一般的とされるため、迷ったらそちらを選ぶと安心です。
小さな言葉の選び方一つでも、応募者の細やかな配慮が伝わる場面でもあります。
採用担当がチェックするポイントと役割
送付状は、ただの添え文ではなく「この応募者はどんな人か」を垣間見る重要な資料です。採用担当者が送付状から注目しているポイントは主に以下の3つです。
- 構成が論理的かつ簡潔にまとまっているか
- 敬語の使い方や挨拶表現が適切であるか
- 宛名や所属先などの情報が正確に記載されているか
形式を守るだけでなく、応募者の誠実さや丁寧さが伝わる文面かどうかが見られています。
たとえば、忙しい中でも相手の立場に立った丁寧な文言が記されていれば、それだけで他の応募者と差がつく可能性があります。
「どうせ見られない」と軽視せず、一通の送付状で信頼感をプラスできるチャンスだと捉えましょう。
送付状を作成する前に準備すべきこと
履歴書・職務経歴書との関係と提出タイミング
送付状は、履歴書や職務経歴書と一緒に提出することで初めて役割を果たします。
特に看護師の転職では、「この病院に本気で入りたい」という熱意を表現するために、書類一式の整え方が問われます。
提出のタイミングとしては、次の2パターンがあります。
- 郵送で応募書類一式を送る場合
- 直接病院やクリニックに持参する場合
いずれのケースでも、送付状は一番上に添えるのが基本です。
「送付状→履歴書→職務経歴書(→その他証明書類)」の順で揃え、封筒に入れて丁寧に送付しましょう。
面倒に思える準備ですが、この一手間が採用担当者に誠意を伝える手段となります。
必要な文具・用紙とダウンロードできる公式テンプレート
送付状を作成する際には、見た目の清潔感や統一感も重要です。
以下の文具や書式を用意しておくとスムーズに進められます。
- 白のA4サイズコピー用紙(履歴書・職務経歴書と同じ用紙)
- A4サイズが折らずに入る角形2号封筒
- 黒インクのボールペン(手書きの場合)または印刷対応のプリンタ
また、送付状はネットでテンプレートを無料でダウンロードできる場合もあります。
看護協会や医療系転職サイトの公式ページでは、フォーマット付きの例文が公開されていることが多く、安心して使えるでしょう。
ただし、テンプレートを使う際は、必ず自分の応募先に合わせて文面をカスタマイズすることが必要です。
「テンプレート通り」は便利ですが、個性を出す工夫も大切です。
送付状の基本構成と正しい書き方
日付・宛名・差出人情報のレイアウト
送付状の冒頭では、日付・宛名・差出人の情報を整えて記載するのがビジネスマナーです。
まず右上に記載するのが提出日付です。西暦でも和暦でも構いませんが、履歴書と書式を統一しましょう。
次に左側に宛名を記載しますが、「○○病院 看護部 御中」など、正式な部署名・敬称を省略せずに記載することが大切です。
最後に差出人情報として、自分の名前・住所・連絡先(電話番号・メールアドレス)を右下に配置します。印象が良く、レイアウトも整っていると感じられる構成です。
特に看護師の場合、几帳面さや正確性は職業上も重視されるため、こうしたフォーマットにも丁寧さを意識しましょう。
件名の付け方とおすすめ例
件名は送付状の本文冒頭に入れる一文で、どのような書類を送るのか簡潔に伝えるために使います。
- 「応募書類のご送付について」
- 「看護師採用に関する応募書類の送付」
- 「採用ご担当者様 宛 書類一式送付の件」
特にこだわった表現にする必要はありませんが、読み手がすぐに内容を把握できる簡潔な言い回しがベストです。
フォーマルな書類であることを意識し、ビジネス文書らしい語尾にまとめるのがポイントです。
頭語・結語の使い方と本文の文例
送付状では「拝啓」「敬具」などの頭語・結語を使うことで丁寧な印象を与えます。
特に応募書類を送付するシーンでは以下のような構成が定番です。
- 【頭語】拝啓
- 【時候の挨拶】例:時下ますますご清栄のこととお喜び申し上げます
- 【本文】応募の動機や同封物の説明など
- 【結語】敬具
たとえば以下のようにまとめると自然です。
——
拝啓
貴院ますますご発展のこととお喜び申し上げます。
このたび貴院の看護師募集を拝見し、応募の意思を持ち書類を送付いたします。
ご多忙のところ恐れ入りますが、何卒よろしくお願い申し上げます。
敬具
——
型にはまりすぎず、応募の熱意が感じられる内容を一文添えると、印象が良くなります。
同封書類一覧の記載ルール
本文末尾に「以上の書類を同封いたします」と明記することで、採用担当者が確認しやすくなります。
- 履歴書
- 職務経歴書
- 資格証明書の写し(必要に応じて)
書類の種類が多い場合は、番号を振って箇条書きにするのもおすすめです。
送付漏れの防止にもつながるため、応募者・採用担当の双方にメリットがあります。
署名・連絡先を見やすく整えるコツ
送付状の最後には、自身の署名(氏名)と連絡先を右下に記載します。
このとき、氏名だけでなく、郵便番号・住所・電話番号・メールアドレスも揃えて記入しましょう。
パソコン作成の場合でも、署名だけは手書きにすることで、より誠実さが伝わるケースもあります。
読み手の目に優しいフォントサイズ(10.5pt~12pt)で、行間を適度にとると見栄えも整います。
連絡先のミスは致命的なので、最後に必ず確認しましょう。
手書きとPC作成はどちらが良い?メリット・デメリット比較
手書きが向くケースと注意点
手書きの送付状は、応募者の誠意や丁寧さを強く印象づける手段です。
特に少人数のクリニックや、アナログな文化が残る医療機関では、手書きが好まれる傾向があります。
- 高齢の院長が書類を見る可能性があるとき
- 人柄重視の採用を行っている中小規模の病院
- 「丁寧に書類を揃えました」という印象を伝えたいとき
一方で、手書きは時間がかかり、書き直しの手間もあるため、誤字脱字に注意が必要です。
また、読みやすさを意識して、丁寧な楷書で記載するよう心がけましょう。
「字に自信がないけど丁寧さは伝えたい」と感じる方は、署名だけ手書きにする方法もおすすめです。
PC作成が向くケースとフォーマット設定
パソコンでの作成は、ビジネス文書としての整合性や見やすさに優れています。
特に以下のようなケースではPC作成がおすすめです。
- 大規模病院や法人への応募
- 履歴書・職務経歴書をすべてデータで提出する場合
- 複数社へ同時に応募しているとき
送付状をPCで作成する際は、フォーマットの統一感が重要です。
フォントは明朝体かゴシック体、サイズは10.5〜12ptを目安に設定します。
行間も1.2〜1.5倍程度に設定すると、可読性が高まり印象がよくなります。
差出人情報やレイアウトを左右どちらかに揃えるなど、ビジネス文書としての基本を意識しましょう。
印刷時のフォント・余白・用紙設定ガイド
送付状をPCで作成した場合、印刷設定にも注意が必要です。
印象を左右する主なポイントは以下の通りです。
- 用紙サイズ:A4(白無地)
- フォント:MS明朝、游明朝、ヒラギノ明朝体など
- 余白設定:上下左右とも20〜25mm程度が目安
インクのにじみやかすれがないよう、プリンタのメンテナンスも事前に行いましょう。
コンビニのプリントサービスを利用する場合は、PDFで保存するとレイアウト崩れを防げます。
細かな点ですが、「丁寧に準備されているか」は採用担当者が最も敏感に感じ取る部分です。
封筒への入れ方と郵送マナー
封筒サイズと宛名書きのポイント
応募書類を郵送する際の封筒は、角形2号サイズ(A4書類が折らずに入るサイズ)が基本です。
封筒の色は白または薄い茶色の無地を選び、宛名は縦書きで丁寧に記載します。
- 都道府県から始めて住所をすべて省略せずに記載
- 病院名や部署名は正式名称で、「御中」または「様」の使い分けを厳守
- 赤字で「応募書類在中」と左下に記載(スタンプ可)
手書きの場合は、黒の油性ペンや筆ペンを使うと印象が引き締まります。
バランスよく中央にレイアウトすることで、受け取る側に丁寧な印象を与えることができます。
書類の三つ折り手順と入れ方
書類を折るかどうかは、封筒のサイズによって異なります。
角形2号の封筒を使用する場合は、A4書類をそのまま入れます。履歴書・職務経歴書・送付状の順番を守り、クリアファイルにまとめて入れるのが一般的です。
一方で長形3号封筒を使うケース(指定がある場合)では、A4用紙を三つ折りにする必要があります。
- 三つ折りにする際は、上から下へ「Z折り」にする
- 折り目はしっかり揃え、曲がらないよう注意
折る必要がある場合でも、見栄えを損なわないよう丁寧に行いましょう。
書類がズレたり折れたりしないよう、クリアファイルを使うことをおすすめします。
郵便局での発送方法・速達利用の判断基準
書類を確実に届けるためには、発送方法も重要なポイントです。
基本的には普通郵便で問題ありませんが、以下のような場合には速達や書留の利用を検討しましょう。
- 応募締切まで日数がない場合
- 土日を挟むタイミングで送付する場合
- 確実に手元に届いたか確認したい場合(簡易書留)
また、ポスト投函ではなく、郵便局の窓口で発送すると消印の日付が保証されるため、安心感があります。
封筒の裏面には必ず差出人の住所・氏名を記入し、万が一の差し戻しにも備えておきましょう。
ちょっとした配慮が、選考への姿勢として伝わります。
送付状でやりがちなNG例と改善策
敬語・誤字脱字のチェックリスト
送付状でよく見られるのが、敬語の誤用やうっかりした誤字脱字です。
一見些細なミスに思えるかもしれませんが、採用担当者に「細かい確認ができない人」という印象を与えてしまうリスクがあります。
たとえば「ご担当者様」などの二重敬語や、「拝啓」のあとに「以上」で締めるといった文法ミスは注意が必要です。
自分では気づきにくいため、可能であれば第三者に確認してもらうのがベストです。
内容が良くても、基本的な部分で減点されないよう、最終チェックは怠らないようにしましょう。
宛先病院名・部署名の間違いを防ぐ方法
送付状で特に避けたいのが、宛名や部署名の書き間違いです。
- 応募先ごとに個別ファイルで管理する
- 病院の公式サイトから正式名称を確認する
- 印刷前に宛名部分を重点的に見直す
複数の病院に応募していると、コピーミスで前の病院名が残っていることも。
担当者にとっては「この人、うちに本気で応募してるの?」と感じる原因になります。
応募先に合わせた丁寧な準備が、書類の信頼感を生み出します。
テンプレート丸写しと見抜かれない差別化テクニック
テンプレートは便利ですが、そのまま使うと他の応募者とかぶってしまい、印象に残りにくくなります。
そこでおすすめなのが、本文に1〜2文、自分の言葉で応募動機や共感ポイントを添えることです。
- 「地域に根ざした看護に共感し、志望いたしました」
- 「外来看護の中で○○の経験を活かしたいと考えております」
このようなひと言を加えるだけで、読み手に「しっかり調べて応募しているな」と伝わります。
テンプレートの良さを活かしつつ、自分らしさも忘れない工夫が差を生むポイントです。
ケース別送付状例文集
臨床経験3年以上でキャリアアップを狙う場合
キャリアアップを目的とした転職では、これまでの経験やスキルをどのように活かせるかがカギとなります。
送付状では、「より専門的な領域で力を発揮したい」という意欲を明確に伝えることで好印象を与えます。
——
拝啓
貴院の充実した教育体制と診療科の多様性に魅力を感じ、応募いたしました。
これまで急性期病棟で3年以上の勤務を重ねてまいりましたが、今後は専門性を高めるため、さらに高いレベルの現場で経験を積みたいと考えております。
同封の応募書類をご査収のうえ、ぜひ面接の機会を頂ければ幸いです。
敬具
——
ブランク後の復職を希望する場合
ブランクがある場合でも、復帰への意欲や再学習への取り組み姿勢を伝えることで、前向きな印象を持たれやすくなります。
- 育児や介護などで現場を離れていた理由
- その間に行った自己研鑽
- 復職後の貢献意欲
——
拝啓
このたび、子育てによるブランクを経て復職を希望しております。
現場から離れていた期間も、看護協会の研修受講やeラーニングで知識の維持に努めてまいりました。
地域に密着した看護を大切にされている貴院で、再び患者様に寄り添う看護ができればと強く願っております。
何卒よろしくお願い申し上げます。
敬具
——
クリニック・外来勤務へ応募する場合
外来勤務では、急性期病棟などと異なる対応力や接遇マナーが重視されます。
そのため、患者対応スキルやホスピタリティをアピールする文面が効果的です。
——
拝啓
貴院のホームページを拝見し、地域のかかりつけ医として患者様に寄り添う姿勢に共感いたしました。
これまで外来業務にも携わった経験があり、限られた時間の中で正確かつ丁寧な対応を行うことを心がけてまいりました。
ぜひその経験を活かし、貴院にて地域医療に貢献させていただければ幸いです。
敬具
——
企業看護師・産業保健師へ転職する場合
医療機関とは異なる業界で働く場合、看護師としての視点に加えて「企業人」としての意識も伝えることがポイントです。
——
拝啓
企業での健康管理業務に関心を持ち、産業保健師としてのキャリアを目指して応募いたしました。
看護師としての知識や経験を活かし、社員の皆様の健康維持と職場環境の向上に貢献できるよう努めてまいります。
貴社の理念に共感し、ぜひ仲間の一員として働く機会をいただければ幸いです。
敬具
——
よくある質問Q&A
送付状をメールで提出するときの書き方は?
応募書類をメールで提出する場合も、送付状は重要な役割を果たします。
このときの送付状は、メール本文にそのまま記載する形式が一般的です。
- 件名:看護師応募書類のご送付について(氏名)
- 本文に挨拶・応募動機・同封資料の説明
- 末尾に署名(名前・連絡先)を明記
WordやPDFの形式で送付状を添付するよりも、メール本文で簡潔にまとめる方がマナーとして好まれます。
ビジネスメールと同様に、誤字脱字や敬語の使い方には十分注意しましょう。
送付状を同封し忘れたときの対処法
うっかり送付状を入れ忘れてしまった場合、すぐに連絡を入れて丁寧に謝罪しましょう。
そのうえで、送付状のみを再送する、またはメールで補足するという対応が取られます。
焦って重ねて書類を送りつけるのではなく、まずは電話やメールで確認をとる姿勢が大切です。
採用担当者も人間です。誠意のある対応をすれば、選考への大きな影響は避けられる可能性があります。
急ぎのときにFAX送付しても良い?
病院によってはFAXでの書類提出を受け付けている場合もありますが、正式な応募書類としては推奨されません。
理由は、印刷の品質が悪く、読みづらいことや、誤送信のリスクがあるためです。
どうしても締切が迫っている場合は、まずは電話で相談し、FAXで送る旨の許可を得たうえで対応しましょう。
- 送信後は必ず到着確認をする
- その後、原本を郵送するのが基本
スピードと正確性の両立が求められる場面では、事前連絡と丁寧なフォローが信頼につながります。
まとめ:送付状で好印象を与えて選考を一歩リードしよう
送付状は、看護師の転職活動において「第一印象を左右する」大切な書類です。
応募者の人柄やビジネスマナーが垣間見えるため、たとえ形式的に思える内容でも、丁寧に準備された送付状は強力なアピール材料になります。
本文では、以下のポイントを解説しました。
- 送付状の意味と基本構成
- 書き方のルールと例文
- 手書きとPC作成の使い分け
- 封筒のマナーと送付方法
- やりがちなNGと改善策
- ケース別の実用例文
小さな工夫や一文の気配りが、他の応募者と差をつける決め手になることもあります。
「ここに応募したい」という熱意や敬意を丁寧に言葉にすることで、書類選考の通過率がぐっと高まるでしょう。
テンプレートを活用しながらも、自分らしい表現を一行加えることで、あなたの送付状は“伝わる”一通になります。
しっかり準備して、自信を持って次の選考ステップに進んでください。