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看護師転職で採用される志望動機の書き方と例文【完全ガイド】

yoshiharu

「志望動機って何を書けばいいの?」「どこまで正直に伝えていいのか分からない…」

転職活動中の看護師さんから、こうした声をよく耳にします。

実際、履歴書の志望動機欄は限られた文字数で自分の思いを伝える難しさがあり、ネットで検索しても定型文のような例ばかり。自分の経験や想いに合った書き方が分からず、手が止まってしまう方も多いでしょう。

この記事では、そんな悩みを抱えるあなたに向けて、「採用される志望動機」の書き方をわかりやすく解説します。

  • 採用担当者が重視しているポイント
  • 志望動機が選考で果たす本当の役割
  • 誰でも使える三段構成テンプレート
  • 施設別の志望動機例文を多数掲載
  • ありがちなNGパターンと改善法

読み終える頃には、自信を持って自分の言葉で志望動機を書けるようになります。「なんとなく書く」から「選ばれる文章」へ。転職成功に一歩近づく、実践的な内容をお届けします。

Contents
  1. 看護師の志望動機とは? 採用側が重視するポイント
  2. 志望動機が重要な理由 書類選考と面接での役割
  3. 志望動機の基本構成と書き方のコツ
  4. タイプ別 志望動機の例文集
  5. 志望動機のNG例とよくある失敗パターン
  6. ブラッシュアップチェックリスト 採用率を高める最終確認
  7. 志望動機作成フロー 無料ダウンロードテンプレート
  8. 面接での伝え方とフォローアップのコツ
  9. よくある質問 FAQ
  10. まとめ:採用される志望動機を書いて看護師転職をしよう

看護師の志望動機とは? 採用側が重視するポイント

経験・スキルが応募先の業務と一致しているか

結論から言えば、採用担当者が最も重視するのは「即戦力として活躍できるかどうか」です。

そのため、あなたの看護師としての経験やスキルが、応募先の病院や施設の業務とどれだけ合致しているかが問われます。具体的には、配属希望科の経験や、特定の医療機器の扱いに長けているなど、現場で求められるスキルの有無が判断基準になります。

  • ICUでの勤務経験があり、急性期病棟への応募
  • 訪問看護ステーションでの一人立ち経験
  • 看取りケアや終末期ケアのスキル

これらはすべて即戦力としての価値を高めます。「自分の経験が本当に活かせるのか不安…」と感じたら、求人票の業務内容をよく読み込み、過去の経験と照らし合わせてみましょう。

キャリア目標と施設の理念・方針が合致しているか

採用側は「この人はウチの方針に合う人材か?」という視点も忘れません。

看護師としての中長期的な目標が、その施設の理念とマッチしているかどうかがカギになります。たとえば、「地域包括ケアに力を入れたい」という施設に対し、「在宅復帰支援に関心がある」といった志望動機は非常に好相性です。

  • 患者中心のケアを重視する理念に共感
  • 教育制度が充実しており、専門性を高めたい意向と一致
  • 地域に根ざした医療を志しており、地元の施設を希望

志望動機には「共感」や「一致」といったキーワードを盛り込むことで、説得力を高めましょう。「志望動機が浮かばない」と感じたら、その施設のホームページで理念やビジョンをチェックするのがおすすめです。

長期的に働く意欲と成長プランが示せているか

結論として、採用側は「すぐ辞めない人材かどうか」を見極めようとしています。

そのため、志望動機においては、短期的な目的だけでなく、今後のキャリアビジョンや成長意欲を明示することが重要です。「学びながら成長したい」「専門看護師を目指している」など、将来像が描かれていると好印象を与えます。

  • 〇年以内に認定看護師資格取得を目指している
  • 新人教育にも携わりたい意欲がある
  • ライフステージが落ち着いたので腰を据えて働きたい

逆に「とりあえず転職したい」という姿勢は敬遠されがちです。長期的な視点で、自分がその職場でどう貢献し、成長していくかを描いて伝えましょう。「将来の目標は面接で聞かれたら答える」という人もいますが、志望動機に一言でも添えておくと印象が違います。

志望動機が重要な理由 書類選考と面接での役割

書類選考で第一印象を決める決定打になる

志望動機は、採用担当者があなたの書類を手に取った瞬間に目を通すポイントです。

履歴書や職務経歴書のなかで、唯一「なぜこの職場を選んだのか」を説明できる欄だからこそ、その内容が第一印象を左右します。特に応募者が多い職場では、志望動機の内容で面接に進むか否かが決まるケースも少なくありません。

  • 「この人は本気でうちに来たいんだな」と思わせる内容
  • 他の応募者と差別化できる経験・思いが書かれている
  • 施設への理解が深く、熱意が伝わってくる

内容に具体性が欠けたり、どこでも通用しそうな定型文だとスルーされがちです。限られた文字数でも「ここで働きたい理由」が明確に伝わる工夫をしましょう。

面接で深掘りされる質問のベースになる

書いた志望動機は、面接時に面接官から必ずと言っていいほど深掘りされます。

「なぜそう思ったのですか?」「具体的にどのような場面でそう感じましたか?」といった質問を通じて、あなたの本音や思考のプロセスを見抜こうとするのが目的です。

  • 志望動機が浅いと、面接で回答に詰まりやすい
  • 具体例を交えておけば、面接でスムーズに話せる
  • 嘘や盛った内容は質問に耐えきれずボロが出る

「書類通過が目的だから適当に書けばいい」と思っていると、面接で苦労することになります。逆に、面接官との会話の糸口として有効に働く志望動機を書いておけば、面接全体の流れもスムーズに運びやすくなるでしょう。

採用担当が候補者を比較する評価基準になる

結論として、志望動機は「誰を採用すべきか」を判断するための基準の一つになります。

応募者のなかには、スキルや経験が似ている人も多くいます。そんなとき、最終的な決め手になるのが「志望動機の納得感」や「一緒に働きたいと思えるかどうか」です。単なる能力の高さではなく、「なぜこの職場なのか」が伝わることで、信頼性や協調性まで評価されます。

  • 組織との相性の良さを伝えられる
  • 職場への理解と意欲がにじみ出る
  • 入職後のミスマッチを減らせる

選ばれるための志望動機とは、「施設側の視点」で自分の魅力を伝えるものです。「自分が働きたい理由」だけでなく、「職場があなたを採用する理由」を明確に示すことがカギになります。

志望動機の基本構成と書き方のコツ

結論→根拠→展望の三段構成テンプレート

効果的な志望動機を書くには、「結論→根拠→展望」の順で構成するのが王道です。

まず冒頭で「なぜこの職場を志望するのか」を端的に伝えます。次に、その理由を自分の経験や価値観に基づいて説明し、最後に「この職場で何を実現したいのか」という未来の展望を添えます。この3ステップを意識するだけで、読みやすく説得力のある文章に仕上がります。

  • 結論:「地域に密着した看護に魅力を感じ、志望いたしました」
  • 根拠:「これまで訪問看護に従事し、在宅支援の重要性を感じてきました」
  • 展望:「今後は貴院で在宅復帰支援に注力したいと考えています」

長くても300字前後でこの構成を守ると、採用担当者にもスムーズに伝わります。「何から書けばいいか迷う…」という方は、まずこの型に当てはめてみましょう。

250〜300字に収めて読みやすくする方法

志望動機の適切な長さは、250〜300字程度が目安です。

この文字数であれば読み手の集中が切れず、内容も簡潔にまとまります。長すぎると要点がぼやけ、短すぎると熱意や具体性に欠けてしまいます。内容を絞り込みつつ、結論・根拠・展望の流れを意識しましょう。

  • 一文を長くしすぎず、40〜50字前後にする
  • 改行を適度に入れて読みやすく
  • 冗長な表現は削って端的に言い切る

文字数を気にするあまり、内容が薄くならないよう注意が必要です。「この文は削れるか?」「もっとシンプルに言えないか?」を見直しながら調整すると、洗練された志望動機に仕上がります。

ネガティブ理由をポジティブに言い換えるテクニック

退職理由がネガティブな場合でも、そのまま書くのはNGです。

「人間関係が悪かった」「給与に不満があった」などの理由をそのまま伝えると、採用側に悪印象を与える恐れがあります。代わりに、前向きな表現に言い換えて伝えるのがコツです。

  • NG:「人間関係のストレスが多く退職しました」
  • OK:「よりチームワークを重視する職場で力を発揮したいと考えました」
  • NG:「夜勤がつらかったため退職しました」
  • OK:「日勤中心の働き方で、患者さんとじっくり向き合いたいと感じました」

ネガティブな転職理由を持つ方こそ、言い換えのテクニックを磨くことで、誠実さと向上心を伝えることができます。「正直に伝える=ネガティブをそのまま書く」ではない点に注意しましょう。

自己PRとの一貫性を持たせるポイント

志望動機と自己PRは、セットで評価される要素です。

そのため、内容に一貫性がないと「本音が見えない」「戦略的に書いただけでは?」と疑念を抱かれる恐れがあります。たとえば、自己PRで「チームワークを大切にしてきた」と述べているのに、志望動機で「一人で落ち着いて業務ができる環境を求めている」と書いてしまうと矛盾してしまいます。

一貫性を持たせるためには、以下の視点が重要です。

  • 自己PRで述べた強みを、志望動機の「根拠」に活用する
  • どちらも「応募先の求める人物像」と一致しているか確認
  • 「経験→強み→志望動機」のストーリーを通して伝える

こうした構成で書くことで、内容の一貫性が自然と保たれ、説得力が増します。志望動機を書いたあとに、自己PRを読み返して整合性を確認することも忘れないようにしましょう。

志望先リサーチで具体性を高める手順

志望動機の質を高める最大のポイントは、「情報収集の深さ」にあります。

応募先に関する情報を徹底的にリサーチすることで、他の応募者とは一線を画す具体的な内容が書けます。単に「理念に共感した」と書くよりも、「●●の活動内容に感銘を受けた」「地域医療への取り組みに共感した」といった具体的な言及があれば、説得力は段違いです。

具体的な手順としては、以下のようなステップが効果的です。

  • 病院・施設の公式サイトを確認(理念・方針・取り組み)
  • 求人票に記載された業務内容や待遇、配属先の特徴を読み込む
  • 看護師向け口コミサイトで職場の雰囲気や働き方をチェック
  • 可能であれば施設見学や説明会に参加して直接話を聞く

情報を集めた上で、どこに共感したのか、どんな部分で自分の経験が活かせそうかを言語化しましょう。「調べたけど志望動機が思いつかない…」という場合は、まず「自分が大事にしたい働き方」と「施設の特長」を照らし合わせてみてください。

タイプ別 志望動機の例文集

総合病院向け例文

「急性期医療に携わる中で、より多くの経験を積みたい」と考え、貴院を志望いたしました。

私はこれまで地域の中規模病院で整形外科・内科病棟を担当し、患者様の急変対応や多職種連携の重要性を学びました。特に入退院支援業務では、家族との調整や退院後の生活設計にも携わってきました。

貴院は急性期医療における地域の中核的役割を担っており、多様な疾患・症例に携われる環境である点に大きな魅力を感じています。将来的には認定看護師を目指しており、幅広い症例を通して臨床判断力を高めていきたいと考えております。

大学病院向け例文

高度先進医療の現場で、専門性を磨きながら看護師として成長したいという思いから、貴院を志望いたしました。

これまで消化器外科の病棟で勤務し、術前・術後のケアや化学療法、緩和ケアまで幅広い看護を経験してきました。中でも、化学療法中の副作用マネジメントにやりがいを感じ、エビデンスに基づいたケアの重要性を実感しております。

貴院のように研究と臨床が融合する環境で、より専門性の高い看護を学びたいと考えています。将来的にはがん看護の専門看護師を目指し、教育やチーム医療にも貢献していきたいです。

クリニック向け例文

患者様とじっくり向き合える環境で、一人ひとりに寄り添った看護を提供したいと考え、貴院を志望いたしました。

これまで急性期病棟での経験が中心でしたが、患者様と信頼関係を築く時間の少なさに課題を感じていました。クリニックでは、継続的な関わりを通じて、生活背景や価値観をふまえたケアができる点に魅力を感じています。

また、貴院が予防医療や健康指導にも注力されている点に強く共感しており、生活習慣病の管理など、地域の健康を支える看護師としての役割を果たしたいと考えております。

介護施設・老人ホーム向け例文

高齢者の生活支援に携わり、身体的・精神的な安定を提供できる看護を実践したいと思い、貴施設を志望いたしました。

これまで回復期リハビリテーション病棟で勤務し、高齢の方への日常生活支援や多職種連携を経験してきました。ADLの維持・向上や、本人・家族の意思を尊重した支援の重要性を学びました。

貴施設では「その人らしい暮らし」を大切にされており、看取りまでを視野に入れた支援に取り組んでいる点に共感しています。今後は認知症ケアや介護予防にも関わりながら、生活の質の向上を支えていきたいと考えています。

訪問看護ステーション向け例文

在宅療養を選ぶ患者様にとって、安心して生活できる支援を行いたいという思いから、貴ステーションを志望いたしました。

私は急性期病院で5年間勤務し、退院支援業務や在宅復帰後のフォローの重要性を感じてきました。在宅に戻った後も、継続したケアが必要な方が多いにも関わらず、支援が十分でないケースも見てきました。

貴ステーションでは、医療的な支援だけでなく、ご家族へのサポートや生活の質の向上にも力を入れている点に魅力を感じています。患者様とそのご家族が安心して自宅で過ごせるよう、丁寧で温かい看護を提供していきたいと考えています。

夜勤なし・外来のみ希望の場合の例文

日中の限られた時間の中で、効率的かつ丁寧な看護を提供する外来看護に魅力を感じ、貴院を志望いたしました。

これまで病棟での勤務が中心でしたが、結婚・出産を経て、家庭との両立を図る必要が出てきました。とはいえ、看護師としてのスキルを活かし続けたいという気持ちは強く、日勤のみで働ける環境を探しておりました。

貴院は地域密着型の外来診療に力を入れており、多様な年齢層の患者様が来院される点にもやりがいを感じています。限られた時間の中でも的確な対応ができるよう、これまでの経験を活かして貢献してまいります。

新卒・第二新卒向け例文

患者様一人ひとりと信頼関係を築きながら、安全で安心できる看護を提供したいという思いから、貴院を志望いたしました。

私は学生時代、地域医療を担う中小規模病院で実習を行い、多職種連携や患者様との密な関わりを通して、丁寧な看護の大切さを学びました。技術だけでなく、相手の気持ちに寄り添う姿勢がいかに重要かを実感しております。

貴院では、新人教育やプリセプター制度が充実しており、学びながら成長できる環境であると感じました。患者様と真摯に向き合い、信頼される看護師を目指して精進してまいります。

ブランクあり・復職希望の場合の例文

一度看護の現場を離れましたが、再び看護師として社会に貢献したいという思いから、貴院への復職を志望いたしました。

過去には整形外科病棟で5年間勤務し、入院から手術、リハビリまで一貫したケアに従事しておりました。その後は育児のために退職しましたが、家庭が落ち着いた現在、再び看護に携わりたいという思いが強くなりました。

貴院では復職支援プログラムやOJTが整っており、ブランクがある私にとって安心してスタートできる環境だと感じました。初心を忘れず、学び直しながらも、経験を活かして貢献したいと考えています。

志望動機のNG例とよくある失敗パターン

抽象的・定型文すぎる表現

「患者様に寄り添った看護がしたい」「スキルアップしたい」などの抽象的な表現だけでは、採用担当者の印象に残りません。

誰でも言えそうな内容では「本当にうちを志望しているのか?」と疑問を持たれてしまうからです。定型文のままでは、あなた自身の個性や経験が伝わらず、他の候補者との差別化ができません。

たとえば、以下のような書き方はNGです。

  • 「患者さんのために全力で頑張ります」
  • 「貴院の理念に共感しました」
  • 「貴院で成長したいと思います」

これらのフレーズは、根拠や具体性がないため評価されにくいのです。「どんな経験を通じてそう思ったのか?」「貴院のどの点に共感したのか?」まで踏み込んで記述することが必要です。

待遇や勤務条件だけを理由にするケース

「夜勤がないから」「通勤が近いから」といった勤務条件を志望動機の中心にしてしまうと、働く姿勢や成長意欲が感じられず、マイナス評価を受けることがあります。

もちろんライフスタイルとのバランスは大切ですが、それを前面に出すと「他にも条件が合えばすぐ辞めるのでは?」と不安を与えてしまいます。

下記のような記述は注意が必要です。

  • 「自宅から近く、通勤が便利なため志望しました」
  • 「夜勤がなく、子育てとの両立が可能だと感じました」

これらの内容は、あくまで「補足要素」として述べるにとどめ、本音では「どんな看護をしたいか」「貢献したい意欲」が伝わるように構成しましょう。

志望先への理解不足が露呈する内容

施設の特徴や方針に全く触れていない志望動機は、リサーチ不足と見なされ、印象を悪くします。

例えば、「貴院のような大きな病院で働きたい」とだけ書いてある場合、どこでも通用する内容と捉えられてしまうでしょう。実際にその病院・施設が何を大切にしているか、何を実践しているかを調べたうえで書くことが重要です。

採用担当者は「うちのことをちゃんと理解している人か?」を非常に重視します。

  • 施設理念に具体的に触れているか
  • 取り組んでいる医療やケアの特徴を挙げているか
  • 自身の経験とどうリンクするかが示されているか

ちょっとしたリサーチで、大きく差がつくポイントです。面接にも活かせるので、事前の情報収集はしっかり行いましょう。

ネガティブ転職理由をそのまま書く書き方

退職理由や転職理由が「人間関係に疲れた」「残業が多すぎた」といったマイナス要因だった場合でも、それをストレートに書くと悪印象を与えてしまいます。

採用側は、「職場に不満を感じやすい人」「愚痴っぽい人」といった印象を抱くリスクがあるためです。マイナスな内容は、あくまでポジティブな視点に言い換えることが大切です。

たとえば以下のように変換してみましょう。

  • NG:「人間関係がうまくいかず退職しました」
  • OK:「チームで協力し合える環境を求めたいと感じました」
  • NG:「長時間労働により体調を崩しました」
  • OK:「持続可能な働き方を重視し、自分の力を長く発揮できる環境を探していました」

ネガティブな事実が背景にある場合でも、「次はどうしたいか」という前向きな意欲にフォーカスすることで、印象は大きく変わります。

ブラッシュアップチェックリスト 採用率を高める最終確認

自己分析と志望先情報の整合性チェック

志望動機の完成度を高めるには、「自分の強みや志向性」と「志望先の特性」が一致しているかを確認することが重要です。

この整合性があることで、採用担当者に「この人はうちに合っている」と納得してもらえます。逆にズレがあると、たとえ文章が上手でも「なんとなく違和感がある」という評価になってしまいます。

  • 施設の理念や方針に共感できる点が具体的に書かれているか
  • 自分の経験や強みと業務内容が結びついているか
  • 自分が大切にしたい働き方と、職場環境が一致しているか

「この職場でなければならない理由」と「自分だからこそ貢献できる理由」の両方をチェックし、ズレをなくしましょう。

数字や具体エピソードで説得力を補強

印象に残る志望動機は、数字や具体的なエピソードが盛り込まれています。

たとえば、「患者様に寄り添ったケアを大切にしてきました」という表現よりも、「1日10人以上の患者様と向き合い、退院支援では80%以上の満足度を得た」と書く方が、はるかに説得力があります。

以下のような情報を盛り込めるかを確認しましょう。

  • 対応した患者数、勤務年数などの数字
  • 印象に残ったエピソード(具体的な場面、関わり)
  • 成果や工夫した点、評価されたこと

「誰でも言える内容」ではなく、「あなたにしか書けない経験」を盛り込むことで、他の候補者との差別化が図れます。

敬語・文法・誤字脱字の最終点検

どんなに内容が良くても、誤字脱字や不自然な敬語があると、プロ意識や誠実さを疑われてしまいます。

書類の完成後は、必ず見直しを行いましょう。特に敬語表現は「丁寧すぎて不自然」になってしまうケースもあるため、読みやすさとのバランスを意識してください。

チェックポイントは以下の通りです。

  • 「志望いたしました」「拝見いたしました」など、正しい敬語になっているか
  • 文末が連続して「〜と思います」で終わっていないか
  • 主語と述語のねじれ、不自然な表現がないか
  • 誤字脱字がないか、音読して確認する

可能であれば、第三者に添削を依頼するのも有効です。細部まで整った書類は、あなたの本気度を伝える有力な武器になります。

志望動機作成フロー 無料ダウンロードテンプレート

情報整理シートの活用方法

志望動機をスムーズに書くには、まず頭の中を整理することが大切です。

情報整理シートを活用すれば、自分の経験・強み・転職理由・応募先の特徴などを一覧化でき、文章構成の土台になります。

書き始める前に以下のような項目を整理してみましょう。

  • これまでの職歴・担当科・得意な看護業務
  • 退職・転職を決めた理由(前向きな表現で)
  • 志望先の理念や取り組みに共感した点
  • 入職後にやりたいこと・将来のキャリアプラン

整理された情報を「結論→根拠→展望」の型に当てはめることで、説得力のある志望動機が完成します。「書けない…」と感じる方ほど、まず情報を棚卸ししてみることをおすすめします。

テンプレート導入事例

実際にテンプレートを活用して作成した志望動機には、以下のような変化が見られました。

ある30代の看護師は、最初「キャリアアップのため転職を考えています」という一文だけの志望動機でした。しかしテンプレートを用いて情報を整理したことで、次のように内容がブラッシュアップされました。

例:

「外科病棟での7年間の経験を活かし、急性期から在宅への橋渡しを担える看護師を目指して、地域医療に力を入れる貴院を志望しました。特に、在宅支援チームの活動に共感し、自身も多職種と連携しながら患者様の生活を支える看護を実践していきたいと考えています。」

このように、テンプレートを使えば漠然とした気持ちを整理し、自信をもって伝えられる文章へと変えることができます。初めて志望動機を書く方や、書類選考でつまずいた経験がある方にとって、強力なサポートとなるでしょう。

面接での伝え方とフォローアップのコツ

自己紹介とのスムーズなつなげ方

面接の冒頭でよく聞かれる「自己紹介」と「志望動機」は、一貫性を持たせてスムーズにつなげることが重要です。

自己紹介では主に「これまでの経歴」を簡潔に伝えたうえで、「なぜ応募先を選んだか」という志望動機に自然と流れるように構成しましょう。たとえば次のような流れが効果的です。

  • 「〇〇病院で○年間、内科病棟に勤務しておりました」
  • 「その中で、患者様の在宅復帰支援に強い関心を持つようになり…」
  • 「その経験から、在宅医療に注力されている貴院に魅力を感じ志望しました」

このように、一連のストーリーとして語ることで、面接官にも違和感なく受け入れられやすくなります。ポイントは「経験→気づき→志望理由」の流れを自然につなげることです。

逆質問で志望度をアピールする方法

「何か質問はありますか?」という逆質問の時間は、志望度をアピールする絶好のチャンスです。

ここで的外れな質問をすると、志望動機の信憑性にも影響します。逆に、施設の理念や教育体制に関する具体的な質問をすることで、「本気でここに入りたい」と印象づけることができます。

おすすめの質問例をいくつか紹介します。

  • 「新人教育の中で、特に力を入れている内容はありますか?」
  • 「チーム内の多職種連携はどのように行われていますか?」
  • 「看護師として長期的に成長するための支援制度について教えてください」

質問内容を事前に準備しておけば、焦らず自信を持って逆質問に臨めます。「聞くことで意欲を伝える」ことを意識して臨みましょう。

内定後のお礼メール例

内定通知を受け取った後は、感謝の気持ちを迅速かつ丁寧に伝えることが大切です。

お礼メールは単なる形式ではなく、「誠実さ」や「社会人としてのマナー」を示す重要なアクションです。以下はお礼メールのテンプレート例です。

件名:内定のご連絡ありがとうございます(氏名)

本文:
〇〇病院 採用ご担当者様

この度は内定のご連絡をいただき、誠にありがとうございます。
貴院の一員として働けることを大変光栄に感じております。
今後のご指導のもと、患者様に信頼される看護師を目指し、誠心誠意努力してまいります。
何卒よろしくお願い申し上げます。

〇〇〇〇(氏名)

メールはなるべく当日中、遅くとも翌日までに送るのが望ましいです。こうした細かな対応が、信頼の積み重ねにつながります。

よくある質問 FAQ

志望動機と自己PRの違いは何?

志望動機と自己PRは混同されがちですが、目的と伝える内容が異なります。

志望動機は「なぜこの職場で働きたいのか」を伝えるもの。一方、自己PRは「自分にはどんな強みがあり、それがどう活かせるか」を伝えるものです。

つまり、志望動機は「相手(施設)に対する想い」、自己PRは「自分自身の特長と価値」を伝えるパートです。

  • 志望動機:相手を選んだ理由、共感した点、実現したいこと
  • 自己PR:これまでの経験、培ったスキル、強みの活用方法

両者が一貫性を持っていれば、説得力がぐっと増します。「この職場で、この人に働いてほしい」と思わせるためには、双方のバランスがカギです。

転職回数が多い場合の書き方は?

転職回数が多い方は、それをネガティブに捉えられないような伝え方が必要です。

重要なのは「なぜ転職したのか」という理由に一貫性があり、前向きな目的があることを示すことです。さらに、複数の職場で得た経験をどう活かせるかを語ることで、ポジティブに印象を変えることができます。

  • 「多様な職場で培った柔軟な対応力があります」
  • 「それぞれの現場で異なる看護観を学びました」
  • 「今後は腰を据えて、長期的に貢献していきたいです」

採用側が心配するのは「またすぐ辞めてしまうのでは?」という点。転職の背景と、今後の安定した働き方の意志を明確に伝えることで、不安を払拭しましょう。

短期間離職の理由はどう説明する?

短期間での離職は、必ず理由を説明する必要がありますが、ネガティブに語る必要はありません。

体調不良や家庭の事情など、やむを得ない事情であれば正直に、ただし簡潔に説明するのが基本です。そのうえで、再チャレンジしたい気持ちと今後の覚悟を強調することが重要です。

たとえば次のような表現が適しています。

  • 「環境が合わず退職しましたが、自身の適性を見つめ直し、今度こそ長期的に働ける職場を探しております」
  • 「育児のために一時退職しましたが、今は勤務に支障がない体制が整っております」

大切なのは、「離職理由」よりも「今後どう働くか」を明確に語ることです。反省と前向きな姿勢を伝えれば、マイナス印象を最小限に抑えることができます。

まとめ:採用される志望動機を書いて看護師転職をしよう

看護師としての経験や資格は、医療現場だけでなく、さまざまな分野で高く評価されています。

体力的・精神的負担、ライフスタイルの変化、キャリアへの不安といった理由から、看護師以外への転職を検討する方は年々増加しています。

実際に、臨床開発、教育、福祉、事務、営業、美容など、選べる職種は多岐にわたり、自分の興味や強みに合った新たな道を見つけた方も少なくありません。

転職を成功させるためには、

  • 自分自身の強みや希望条件を整理する
  • 未経験でも挑戦しやすい職種を知る
  • 情報収集とスキルアップを怠らない

といったステップを踏むことが重要です。

最初は不安や迷いもあるかもしれませんが、「看護師以外でも活躍できる」という前提に立ち、視野を広げてみましょう。

今の働き方を見直し、自分らしいキャリアを築くために、まずは一歩を踏み出すことから始めてみてください。

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転職ポータル 編集部
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キャリアアドバイザー / ライター
「誰もが納得のいくキャリアを実現する」を目指して活動する転職情報の専門チーム。

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