第二新卒からエンジニア転職で年収アップを目指す5つのステップ
「新卒で入った会社が合わない」「やっぱりエンジニアとして働きたい」そんな思いを抱えていませんか?
第二新卒という立場での転職には、不安や疑問がつきものです。特に未経験からエンジニア職を目指す場合、
- 本当に未経験からでもエンジニアになれるの?
- どの職種を選べばいいのかわからない
- 転職後に後悔しないための準備は何が必要?
- スキルも実績もないけど、採用されるの?
この記事では、そんな不安を抱える第二新卒の方に向けて、エンジニア転職を成功させるための具体的なステップや企業選びのポイント、必要なスキル、そしておすすめの支援サービスまでを体系的に解説しています。
「今の仕事に納得できていない」「キャリアをリセットしたい」──そんなあなたに、この記事が新たな一歩を踏み出すきっかけになれば幸いです。
第二新卒でもエンジニア転職は可能?採用市場の現状と難易度
IT業界が慢性的な人手不足である理由
第二新卒でもエンジニア転職が可能な背景には、IT業界全体の人材不足があります。
この慢性的な人手不足は、複数の要因が重なって生じています。
- 企業のデジタル化推進によるエンジニア需要の増加
- Webやスマホアプリなど新分野の技術開発が活発化
- 高齢化によるベテラン技術者の引退
- 教育機関からの供給と現場のニーズのギャップ
こうした背景から、若手の未経験人材でも、熱意や基礎スキルがあれば採用されやすい土壌が整っています。
第二新卒を積極採用する企業の特徴
第二新卒を歓迎する企業にはいくつかの共通点があります。
- 柔軟な発想を求めるベンチャー企業
- 若手の成長を重視する育成志向の企業
- 新卒採用が難航している中小企業
このような企業は、スキルよりもポテンシャルや成長意欲を重視してくれる傾向があります。
「前職でうまくいかなかった」経験も、前向きな自己分析と改善の意志を示せば、評価される材料になります。
大手企業とスタートアップ・SESの選考難易度の違い
エンジニア転職を考える上で、企業の規模や業態によって求められる条件や難易度が異なります。
たとえば大手企業は安定している一方で、学歴や技術試験でのハードルが高いケースが一般的です。
一方でスタートアップ企業は、個人の適性や意欲を重視する傾向があり、柔軟な選考が期待できます。
SES企業では、スキルよりもコミュニケーション力が重視される場合が多く、未経験から入りやすい反面、配属先次第で成長のスピードに差が出ることも。
自分の目指す働き方やキャリアビジョンに合った企業を選ぶことが、転職成功のカギとなります。
エンジニア職種の種類とキャリアパス
Web/アプリ開発エンジニア
Webサービスやスマホアプリの開発を手がけるエンジニアは、今も成長市場の中心に位置します。
- HTML/CSS/JavaScriptなどのフロントエンドスキル
- PHP/Ruby/Pythonなどのバックエンドスキル
- React/Vueなどのモダンフレームワークの習得
- Git/GitHubを使ったチーム開発の経験
副業との相性もよく、スキル次第でフリーランスへのキャリアも開けるのが特徴です。
「モノづくりが好き」「すぐに成果が見える仕事がしたい」と考える方には、最適な職種です。
インフラ・クラウドエンジニア
システムを支える基盤を構築・運用するのが、インフラエンジニアの役割です。
特にクラウドサービスの普及に伴い、AWSやAzure、GCPなどのクラウド環境の知識が重視されています。
また、ネットワーク・サーバーの設計から監視・保守まで幅広い業務に携われるため、技術的な土台がしっかり身に付きます。
堅実なキャリアを築きたい人、ロジカルな思考が得意な人に向いている職種です。
システムエンジニア(SE)とITコンサルタント
システムエンジニア(SE)は、顧客の要件をヒアリングし、それに基づいたシステムの設計・開発を行います。
単なるプログラミングだけでなく、要件定義や設計、プロジェクト管理など上流工程にも携わることが特徴です。
また、よりビジネス寄りのキャリアを志向する場合、ITコンサルタントへのステップアップも可能です。
ITコンサルタントは、クライアント企業の課題をITの力で解決し、業務改善やDX支援を行う職種で、論理的思考力とビジネス理解が求められます。
「技術力+課題解決力」を活かしてキャリアを広げたい人におすすめの道です。
サポート・テスト・QAからのステップアップ
サポートエンジニアやテストエンジニア、QA(品質保証)職も、エンジニアキャリアの入口として有望です。
- 顧客対応を通じてサービスの課題を把握できるサポート職
- 製品の不具合を検証する中で開発知識が身につくテスター
- 品質を管理しながら開発全体を俯瞰するQA
これらの職種から実務経験を積み、徐々に開発エンジニアやPM(プロジェクトマネージャー)へとステップアップする例も珍しくありません。
技術的なスタートが不安な方は、まずはこうしたポジションからキャリアを始めるのも一つの戦略です。
第二新卒がエンジニア転職で得られるメリット・デメリット
ポテンシャル採用でキャリアを加速できる
第二新卒は「ポテンシャル採用枠」として見られるため、経験が浅くても将来性や人柄を重視されます。
特に20代前半での転職であれば、教育前提で採用されるケースも多く、未経験からでもしっかりと育ててもらえる環境に出会える可能性が高まります。
「今の会社で成長実感がない」「もっとスピード感ある環境で力を試したい」と感じている方には絶好のタイミングです。
スキルアップと年収アップが期待できる
エンジニア職は実力主義であり、スキルを磨くことで早期の年収アップが見込めます。
- プログラミングやインフラなど技術的スキルの習得
- 開発経験を積むことでの価値向上
- 案件単価が上がりやすいフリーランス転向の選択肢
市場価値が高い分野で経験を積めば、20代でも年収600万円以上を狙うことは十分可能です。
「収入を伸ばしたい」という明確な目標を持つ方には、エンジニア転職は非常に魅力的な選択肢といえるでしょう。
研修が手厚い一方で自己学習は必須
第二新卒向けの求人では、研修制度が整った企業も多く見受けられます。
特に未経験可のポジションでは、入社後にプログラミングや開発プロセスを学べるカリキュラムが用意されていることも珍しくありません。
ただし、研修だけに頼るのではなく、平行して自己学習を続ける姿勢が求められます。
学習の主な手段としては、以下のような方法があります。
- Progateやドットインストールで基礎固め
- Udemyで実務に近いハンズオン講座を受講
- QiitaやZennで最新技術をキャッチアップ
「会社が教えてくれる」ではなく、「自分でも学び続ける」という意識が、現場での成長と信頼につながります。
プロジェクトによっては長時間労働になるリスク
IT業界では、案件や繁忙期によっては労働時間が長くなることもあります。
特に納期直前の開発現場では残業が常態化していることもあり、ワークライフバランスを重視する人には注意が必要です。
また、SES(システムエンジニアリングサービス)においては、配属先の働き方に影響される場合もあるため、事前に情報収集を行うことが重要です。
転職活動では、下記のような点をチェックしましょう。
- 平均残業時間とその実態
- 有給取得率や福利厚生の実用性
- リモート可・フレックス制度の有無
環境選びを間違えると、せっかくの転職が逆効果になる恐れがあります。情報収集と見極めがカギです。
未経験からでも評価されるスキル・資格
プログラミング基礎とポートフォリオの重要性
未経験でもエンジニア転職を目指すなら、まずはプログラミングの基礎を学ぶことが欠かせません。
加えて、実際に学んだことを形にした「ポートフォリオ」があると、面接時の評価が格段に上がります。
ポートフォリオは、次のような要素があると好印象です。
- ログイン機能やCRUDなどの基本機能がある
- GitHubでコードを公開している
- デプロイして実際に触れるデモ環境がある
完璧でなくても問題はありません。大切なのは「自分で考えて作った」という証明です。
「未経験だけど意欲と行動力がある」と示す手段として、ポートフォリオは非常に有効です。
基本情報技術者など資格の活用方法
未経験からエンジニア転職を目指すうえで、国家資格である「基本情報技術者試験(FE)」は強いアピール材料となります。
この資格は、ITの基礎知識・アルゴリズム・データベース・セキュリティなど幅広い分野を網羅しており、「最低限のITリテラシーがある」と認識されやすくなります。
他にも、次のような資格が評価されやすい傾向にあります。
- ITパスポート:IT業界の基礎を証明できる入門資格
- 応用情報技術者:上位資格として上流工程を目指す人に
- AWS認定クラウドプラクティショナー:クラウド系志望者に有利
資格は「知識の証明」にはなりますが、実務経験の代替にはなりません。
あくまでもスキルの補足材料として活用し、実践的な学習と並行して取得を目指しましょう。
コミュニケーション力・論理的思考力
エンジニア職というと「技術職=無口でもOK」と思われがちですが、実際にはチーム開発の場面が多く、コミュニケーション能力は非常に重要です。
特に以下のようなスキルが求められます。
- 仕様の不明点を的確に質問できる力
- 意見の異なるメンバーとも建設的に議論できる力
- 進捗や課題を論理的に整理して報告する力
また、プログラミングは「問題を分解して解決する」仕事でもあるため、論理的思考力も問われます。
未経験であっても、前職で得た対人スキルや課題解決経験は評価対象になります。
自己PRでは、こうした非技術的スキルも具体的に伝えるよう心がけましょう。
エンジニア転職を成功させるステップ
自己分析と職種選定
まず最初に行うべきは「なぜエンジニアを目指すのか」という自己分析です。
単に「手に職をつけたい」だけでなく、自分の強みや将来のビジョンと照らし合わせて、方向性を明確にすることが大切です。
エンジニアといっても、その職種は多岐にわたります。
- モノづくりが好き → Web/アプリ開発
- 安定した技術基盤に興味 → インフラ系
- 人と話すのが得意 → SEやITコンサル
自己分析を通じて「自分に合う働き方」を明らかにすれば、転職活動での軸がブレにくくなります。
悩んだ場合は、キャリアアドバイザーやスクールのカウンセラーに相談するのも有効です。
学習計画とスキル習得
未経験からエンジニアを目指すには、継続的な学習が不可欠です。
「何を」「どの順番で」学ぶかを明確にし、計画的に進めることが成功のカギとなります。
以下のようなステップで進めるのが一般的です。
- HTML/CSS → Webページの基礎を理解
- JavaScript → フロントエンドの動的処理を学習
- バックエンド(PHP, Ruby, Pythonなど) → サーバー処理やデータベースの理解
- Git/GitHub → バージョン管理とチーム開発スキル
オンライン教材やプログラミングスクールを活用しつつ、実際に手を動かしながら学ぶことが習得の近道です。
毎日の学習時間を決めて習慣化することで、挫折しにくくなります。
職務経歴書・ポートフォリオの準備
エンジニア転職では、履歴書以上に職務経歴書やポートフォリオの内容が重視されます。
実務経験が少ない第二新卒の場合、過去の業務から得たスキルを「どうITに活かせるか」をアピールするのがポイントです。
ポートフォリオについては、技術スタックや工夫したポイントを記載したREADMEを添えると、理解度や実装力が伝わりやすくなります。
書類選考通過率を上げるためにも、応募前にエージェントやスクールに添削を依頼することをおすすめします。
転職エージェント・サイトの併用
エンジニア転職では、求人媒体と転職エージェントの併用が非常に効果的です。
- エージェント → 非公開求人の紹介や書類添削、面接対策が可能
- 転職サイト → 自分で求人を検索・応募できる自由度の高さ
第二新卒に強いエージェントを活用すれば、自分のスキルに合ったポジションを見つけやすくなります。
エージェントは「相談だけ」でもOKなので、気軽に登録・面談してみましょう。
面接対策と内定後フォロー
技術面接では、基本的な知識だけでなく、「なぜその技術を使ったのか?」といった意図も問われます。
そのため、アウトプット中心の学習だけでなく、技術の背景を理解することが重要です。
また、面接官とのコミュニケーションにおいては、結論を先に述べてから理由を説明する「PREP法」が効果的です。
内定後も、入社前研修や学習の継続によって、スタートダッシュを切ることができます。
不安な点は事前に転職エージェントに相談し、納得感のある転職にしましょう。
第二新卒におすすめのエンジニア転職エージェント・サイト
IT特化型エージェント
IT業界に特化したエージェントは、業界知識が豊富で、キャリアの相談やポートフォリオの見せ方まで的確なアドバイスがもらえます。
- レバテックキャリア:経験者向けだが未経験求人もあり
- ワークポート:未経験・第二新卒にも手厚いサポート
- TechClipsエージェント:現役エンジニアによるアドバイスが受けられる
求人の質やサポート体制はエージェントによって異なるため、複数社に登録して比較するのが鉄則です。
総合型エージェント
総合型の転職エージェントは、幅広い業界・職種の求人を取り扱っており、エンジニア以外の可能性も視野に入れたい方に適しています。
ITに特化していなくても、キャリア全体の相談に乗ってくれるため、未経験転職には心強い存在です。
以下のような大手エージェントは、第二新卒向けのサポートにも定評があります。
- マイナビエージェント:20代向けの支援が充実
- doda:求人数が非常に豊富で、担当者の変更も可能
- リクルートエージェント:実績多数、スピード感重視
「自分が本当にエンジニアに向いているのか不安」「他職種も比較して考えたい」という方には、総合型エージェントの活用が適しています。
スカウトサービス・求人検索サイト
最近では、自分のプロフィールを登録しておくだけで企業からオファーが届く「スカウト型サービス」も人気です。
手間をかけずに選択肢を増やせる点が魅力で、在職中の方や学習と転職活動を並行したい方にも向いています。
代表的なサービスとしては、以下のようなものがあります。
- Wantedly:カジュアル面談に対応し、若手やベンチャー志望に最適
- Green:IT・Web系のスカウトに特化した求人サイト
- ミイダス:自動で年収診断や市場価値を提示してくれる
また、求人検索型のサイト(IndeedやGoogleしごと検索など)と併用することで、自分の希望にぴったり合う案件に出会える確率が高まります。
情報収集を怠らず、自分に合う手段を柔軟に使い分けていきましょう。
よくある質問と回答
未経験でも大手に転職できる?
未経験で大手企業に転職するのは簡単ではありませんが、不可能ではありません。
大手企業では即戦力が求められる傾向が強いため、以下のような準備があると有利です。
- 基礎スキルの習得+ポートフォリオの作成
- 志望企業の技術スタックや社風を研究
- 転職エージェントを通じた選考対策
どうしても大手を目指したい場合は、まずは中小やスタートアップで経験を積み、その後キャリアアップで再挑戦する方法も現実的です。
学歴や文系でも不利にならない?
IT業界では学歴よりも「何ができるか」が重視されるため、文系や高卒でもチャンスがあります。
実際に活躍しているエンジニアには、文系出身や異業種からの転職者が多数います。
ポイントは、「学ぶ意欲」「ポートフォリオでの成果」「コミュニケーション力」など、実務に直結する力を示すことです。
文系出身をマイナスに捉える必要はまったくありません。
転職タイミングはいつがベスト?
第二新卒にとっての転職タイミングは、在職中の企業に「見切りをつけた瞬間」がベストです。
一般的には入社から半年〜2年以内での転職が多く、転職理由も「前向きな挑戦」として説明しやすい時期といえます。
ただし、転職活動には平均で2〜3ヶ月はかかるため、早めに行動を起こすことが重要です。
「時期よりも準備」が成功の鍵。気になったら、まずは学習とエージェント相談を始めましょう。
まとめ:第二新卒でもエンジニア転職は現実的な選択肢
第二新卒がエンジニアとして転職するのは、十分に可能であり、多くのメリットがあります。
その理由は、IT業界全体が深刻な人材不足に悩まされており、若手・未経験者をポテンシャルで採用する動きが活発だからです。
とくに20代のうちにキャリアチェンジすれば、柔軟な学習能力と成長性が評価され、職種選びからスキル習得、転職成功まで一貫して現実的に進められます。
この記事のポイントをもう一度整理すると、次の通りです。
- 第二新卒はIT業界の人手不足を背景にチャンスが多い
- エンジニア職種は多様で、自分に合う道が見つかる
- 未経験でもスキルやポートフォリオで評価される
- エージェントやスカウトを活用すれば情報収集が効率的
- 自己分析と継続学習が成功の鍵
「文系出身だから」「実務経験がないから」といった不安は、行動と準備で十分に克服できます。
迷っている今こそが、最初の一歩を踏み出すベストタイミングかもしれません。