事務転職の志望動機の書き方と例文13選|未経験OKのコツも解説
「事務職に転職したいけれど、志望動機がうまく書けない…」と悩んでいませんか?
未経験でも挑戦しやすく、人気の高い事務職は、志望動機で差がつきやすい職種です。
「どうして事務職を目指すのか」「この会社で働きたい理由は何か」を明確に伝えることができなければ、せっかくのチャンスを逃してしまうかもしれません。
この記事では、そんな不安を抱えるあなたのために、採用担当者に響く志望動機の書き方から例文、NG例、年代・経験別のポイントまでをわかりやすく解説します。
- 志望動機の構成を4ステップで理解できる
- 未経験・職種別・年代別の例文で自分に合った表現が見つかる
- ありがちなNG例とその改善方法がわかる
- 自己PRとの違いや面接での伝え方も解説
この記事を読めば、採用担当の印象に残る志望動機がスムーズに作れるようになります。ぜひ最後までご覧ください。
志望動機を作る前に理解しておくべき事務職の仕事内容と魅力
事務職が会社で担う主な業務
事務職は、企業活動の土台を支える縁の下の力持ちともいえる存在です。書類作成やデータ入力、電話・来客対応など、業務内容は多岐にわたります。
- 一般事務:請求書の発行、ファイリング、備品管理など
- 営業事務:受発注処理や営業資料の作成サポート
- 経理事務:伝票処理や経費精算、月次決算の補助
- 総務事務:社内イベントや設備管理、労務手続きなど
企業規模や業種によって業務の比重は異なりますが、共通して求められるのは「正確性」と「スピード」です。
「事務職って何をする仕事?」という疑問を持つ方も多いですが、実際には業務全体の流れを裏側から支える重要な役割を担っています。
事務職に求められる人物像と適性
事務職で活躍するには、丁寧で正確な仕事ぶりが求められます。また、周囲と協力して業務を進める場面も多いため、コミュニケーション能力や柔軟な姿勢も大切です。
たとえば、複数のタスクを期限内に処理するスケジュール管理能力や、状況に応じて業務の優先順位を判断する力が重宝されます。
「自分に向いているかわからない」と感じる方も、これらの資質に少しでも心当たりがあれば、事務職への適性があると考えて良いでしょう。
では次に、志望動機をどのような構成で作れば、企業に響く内容になるのかを見ていきましょう。
採用される志望動機の基本構成と書き方ポイント
結論→理由→具体例→将来貢献の4ステップ
事務職への志望動機は、結論から始めて段階的に深掘りする「4ステップ構成(PREP法)」が効果的です。
- 結論:なぜ事務職を希望するのか
- 理由:その希望を持った背景や価値観
- 具体例:過去の経験やエピソード
- 将来貢献:入社後にどう貢献できるか
この流れで構成すると、読み手が論理的に納得しやすくなります。
「書き方が漠然としていて不安」という方も、この型に沿えば自然と説得力のある文章が組み立てられます。
企業研究と職種理解を盛り込むコツ
志望動機に説得力を持たせるには、応募先企業の理解を深めることが不可欠です。企業理念、事業内容、社風などを調べ、なぜその会社を選んだのかを具体的に説明できるようにしましょう。
たとえば「安定した経営基盤に惹かれた」と書くより、「地域密着型の事業展開に共感し、自分の接客経験が役立てると感じた」と記述する方が、印象に残りやすくなります。
また、応募する職種が担う役割や期待されるスキルについても理解を深めましょう。
- 企業のWebサイトや採用ページをチェック
- 求人票の業務内容を読み込む
- 社員のインタビュー記事や会社ブログも参考にする
「なんとなく応募した」と受け取られないよう、自分の価値観と企業の特徴がリンクする部分を意識的に探して言語化することが大切です。
説得力を高めるエピソードの選び方
印象に残る志望動機にするには、「自分の体験」に基づいたエピソードが欠かせません。単なる理想や思いだけでなく、行動や成果の具体的な裏付けがあることで、リアリティと信頼感が生まれます。
たとえば「コツコツと丁寧な作業が得意です」と述べるだけでなく、「大学時代に図書館でアルバイトをしており、資料整理や返却処理を1日に数百件こなしていました」といった実例を添えると、伝わり方が格段に変わります。
エピソード選びのポイントは以下の通りです。
- 業務に関連するスキルや姿勢が伝わる内容を選ぶ
- 一言でまとめられるような簡潔さを意識する
- 数字や成果がある場合は、必ず盛り込む
「どのエピソードを選べばいいかわからない」という方は、過去のアルバイト、学業、ボランティアなど、行動を通して得た気づきを書き出すことから始めるとよいでしょう。
事務職が求めるスキル・資格・適性一覧
ビジネス基礎スキル(PC操作・コミュニケーション)
事務職では、業務の多くがパソコンで行われるため、PCスキルは必須です。特にタイピング速度、ファイル管理、メール対応、社内チャットの使い方など、日常的な操作をスムーズにこなせることが求められます。
- ブラインドタッチでタイピングができる
- ショートカットキーを活用して効率化できる
- ビジネスメールの基本マナーが身についている
また、上司や他部署とのやり取りが多いため、相手の立場を理解した円滑なコミュニケーションも重要です。
「パソコン操作に不安がある…」という方も、無料のタイピング練習やOfficeの基礎講座を活用すれば、短期間で十分対応できるレベルまで上達可能です。
事務職特化スキル(Excel・Word・PowerPoint)
事務職では、Microsoft Office製品の活用頻度が高く、特にExcelやWord、場合によってはPowerPointのスキルが重視されます。
Excelは「関数を使って集計する」「データを並べ替える」「見やすい表を作る」など、業務効率化に欠かせないツールです。
- SUM、IF、VLOOKUPなどの基本関数
- 表やグラフの作成
- データフィルターや条件付き書式
Wordでは社内文書や議事録の作成に用いられ、書式設定や箇条書き、テンプレートの活用が中心となります。PowerPointに関しては、営業資料や社内プレゼンの補助作成を行うことが多く、レイアウトや図解スキルもあると評価されます。
「Excelは表計算だけ」と思われがちですが、実際には入力規則やマクロの活用など、上達するほど業務効率が劇的に変わるツールです。志望動機でも習熟度を具体的に伝えると説得力が増します。
有利になる資格(MOS・日商簿記・TOEICなど)
資格は、スキルの証明として書類選考や面接で強いアピール材料になります。中でも、事務職に有利とされる代表的な資格には以下のものがあります。
- MOS(マイクロソフトオフィススペシャリスト)
- 日商簿記(3級以上)
- TOEIC(英語対応がある職場で重宝)
MOSはWordやExcelのスキルを客観的に証明できる資格で、特に未経験から事務職を目指す方におすすめです。
日商簿記は経理系事務や数字を扱う業務において、基礎的な知識として評価されます。また、TOEICは外資系企業や貿易事務などで英語の読み書きが発生する職場でのアピールに有効です。
「どの資格を取ればいい?」と迷ったときは、志望先の業務内容に沿ったものを優先して取得すると良いでしょう。
職種別志望動機例文
一般事務の例文
「人をサポートすることにやりがいを感じ、貴社の一般事務職に応募いたしました。前職では飲食店の店舗運営を担当しており、発注管理や日報作成を通じて、正確性とスピードを重視する姿勢を培いました。WordやExcelを用いた帳票作成にも慣れており、貴社でも迅速かつ丁寧な事務処理で貢献できると確信しております。」
営業事務の例文
「営業活動を支える立場で働きたいという想いから、営業事務職を志望いたしました。前職ではアパレル販売に携わり、売上データの管理や在庫の発注業務を経験しました。営業担当が外出中でも迅速な応対ができるよう、お客様との連携や伝言管理を徹底しており、営業支援に必要な気配りと実行力を身につけました。」
経理事務の例文
「数字を扱う仕事に興味があり、経理事務職に挑戦したいと考えています。大学では経済学を専攻し、日商簿記2級を取得しました。ゼミでは会計分析のレポート作成に取り組んだ経験があり、Excelを活用して試算表や財務指標をまとめる力を身につけました。数字の正確性と責任感を持って業務に臨み、御社の経理業務を支えていきたいと考えています。」
医療事務の例文
「患者様と医療スタッフをつなぐ存在として働きたいと考え、医療事務を志望いたしました。前職では受付業務を担当しており、保険証確認や予約管理などの基本業務に携わっていました。医療用語や診療報酬明細書の読み方についても独学で学び、現在は医療事務講座を受講中です。患者様に安心感を与える丁寧な対応を心がけ、スムーズな院内業務を支えられる人材を目指しています。」
貿易事務の例文
「語学力を活かしながら事務職として働きたいと考え、貿易事務を志望いたしました。大学在学中にTOEIC750点を取得し、留学経験もあります。卒業後は物流企業で輸出書類の作成補助や通関書類の確認業務に携わりました。英文メールの作成や海外取引先との連携も経験しており、貴社でも迅速な書類作成と国際的な対応力で貢献したいと考えております。」
学校事務の例文
「教育に関わる仕事に携わりたいという思いから、学校事務職に応募いたしました。前職では自治体関連の窓口業務を担当し、住民対応や書類受付の経験があります。人との関わりが多い環境で、丁寧な対応と業務の正確さを評価されました。子どもたちの学びを支える縁の下の存在として、教職員や保護者との円滑なやり取りに努め、信頼される事務スタッフを目指しています。」
経験別志望動機例文
未経験から事務職へ転職する場合
「接客業で培ったコミュニケーション能力を活かし、今後は事務職として裏方から支える役割に挑戦したいと考えています。前職では業務効率の改善提案を行い、報告書の作成や備品管理なども任されていました。業務マニュアルを自作し、店舗内の業務改善に貢献した経験があります。現在はMOS資格の取得に向けて学習を進めており、事務職としての土台をしっかり築いていきたいと考えております。」
事務職経験者がキャリアアップする場合
「これまで3年間、メーカーで営業事務として勤務し、受発注管理や請求処理を担当してまいりました。業務効率化の提案や、他部署との連携強化を図ることで、部内の業務フロー改善に寄与しました。今後はより高度な業務やマネジメントにも挑戦したく、業務範囲が広くチームワークを重視する貴社でのキャリアアップを希望しております。」
年代別アピールポイント
20代が強調すべきポイント
20代は「ポテンシャル」と「柔軟性」が評価されやすい年代です。未経験であっても吸収力や成長意欲を前面に出すことで、意欲的な印象を与えられます。
- 新しい知識やスキルの習得に前向き
- 周囲からの指導を素直に受け止められる
- 業務に対して柔軟に対応できる
「まだ経験が浅いから不利かも…」と不安に感じる必要はありません。むしろ、自ら学ぼうとする姿勢や意欲を具体的なエピソードとともにアピールすることで、好印象につながります。
30代が強調すべきポイント
30代は「実務経験」と「即戦力としての安定感」が評価されます。職種を問わず何らかの業務経験を積んでいることが多いため、転職先でも早期に戦力化できる点をアピールしましょう。
また、職場でのチーム運営や後輩指導の経験があれば、それもプラス材料になります。
「過去の業務でどのような課題に取り組み、どう解決したか」を整理し、事務職にも通用するビジネススキルとして提示するのが効果的です。
40代が強調すべきポイント
40代は「安定感」や「リーダーシップ」「専門性」が武器になります。職歴の中で培ってきた業界知識や人間関係構築力を活かし、職場の潤滑油として活躍できることを示すと良いでしょう。
- 業務全体を見渡して行動できる判断力
- 年齢に関係なく、協調性を持って働ける姿勢
- 経験に基づいた落ち着きある対応力
「年齢がネックになるのでは?」と心配される方もいますが、事務職は年齢よりも経験と信頼性が重視されるポジションです。自信を持って自分の強みを伝えていきましょう。
志望動機に差をつける自己PRの作り方
具体的エピソードの掘り下げ方
自己PRで差をつけるには、単なるスキルの羅列ではなく「なぜそのスキルがあるのか」「どのように培ったのか」といった背景に触れることがポイントです。
たとえば、「コミュニケーション能力があります」だけでは伝わりません。「前職でクレーム対応を担当し、お客様に納得いただけるまでヒアリングと説明を丁寧に重ねた経験がある」といった具体例を入れることで説得力が増します。
自分の経験を「課題→行動→結果」の流れで簡潔にまとめると、読み手に伝わりやすい内容になります。
数値で成果を示すテクニック
自己PRや志望動機に説得力を加えるには、「数字」を使って具体的な成果を伝えることが効果的です。抽象的な表現よりも、数値で結果を示すことで、読み手に明確なイメージを与えられます。
たとえば、「業務改善に貢献しました」と言う代わりに、「月100件の手入力作業をExcel関数で自動化し、作業時間を週6時間短縮しました」と記載すれば、どれだけの価値を生んだかが一目で伝わります。
- 業務時間や件数、割合などを使って成果を定量化
- 比較対象(導入前・導入後)を示してインパクトを強調
- 「何を・どれだけ・どのように」を明確にする
数値化が難しい場合は、「具体的な行動の頻度」や「顧客からの評価」など、なるべく客観的な表現を心がけましょう。
採用担当者が嫌がるNG志望動機と修正例
抽象的すぎる志望動機
「御社の事務職に魅力を感じて志望しました」「人の役に立ちたいと思い応募しました」など、曖昧でぼんやりとした表現は避けるべきです。採用担当者は、あなたが本当に会社を理解して応募しているのかを見ています。
修正例としては、以下のように具体性を持たせましょう。
- NG例:「事務職として働きたいです」
- 修正例:「以前から業務効率化に関心があり、ExcelやWordを活用して周囲を支える事務職に魅力を感じています」
志望動機は「企業」と「自分」の接点を言語化する場です。抽象的な言葉は、具体的なエピソードやスキルに置き換える意識を持ちましょう。
会社都合を強調しすぎる例
「通勤が便利だから」「福利厚生が良いから」といった、自分本位な理由ばかりを並べると、採用側にネガティブな印象を与えてしまいます。
もちろん生活環境の影響も大切ですが、それを「企業に貢献したい意欲」へと昇華させて伝えることが重要です。
修正のコツは「自分にとってのメリット」から始めるのではなく、「企業にとっての貢献」から入ることです。
NG例:「家から近くて働きやすいと思ったからです」
修正例:「地域密着で長年信頼されている御社の業務に携わることで、安定的に長く働きながら貢献できると感じたためです」
志望動機を面接で効果的に伝えるコツ
面接での話し方と姿勢
面接では、書いた志望動機をそのまま読むのではなく、自然な話し言葉に置き換えて伝えることが大切です。また、姿勢や声のトーンも第一印象に大きく影響します。
- 語尾は「です・ます」で統一し、丁寧に話す
- 目線を合わせ、背筋を伸ばして話す
- 暗記ではなく、要点を覚えて話す意識
特に緊張しやすい方は、事前に鏡やスマホで練習しておくと安心です。声の大きさや間の取り方を意識することで、より信頼感を与える面接ができます。
よく聞かれる質問と回答ポイント
事務職の面接では、志望動機に関連した深掘り質問がされることがよくあります。事前に想定される質問と、その意図を理解しておくと安心です。
- 「なぜ事務職を選んだのですか?」
- 「当社のどの点に魅力を感じましたか?」
- 「未経験ですが、どう業務に活かせますか?」
こうした質問には、志望動機と一貫した内容で答えるのがポイントです。たとえば、「人のサポートが好き」という軸で志望動機を書いたなら、面接でも「接客業で培った気配りが、事務職でも活かせると感じた」と補足すると説得力が増します。
また、数字や事例を交えて答えると、より具体的で印象に残る回答になります。
志望動機作成に役立つテンプレート&チェックリスト
「何を書けばいいかわからない」「書いてみたけど不安…」という方のために、使えるテンプレートとチェックポイントを用意しました。
志望動機テンプレート(未経験者向け)
「〇〇業界での経験を通じて、人を支える仕事にやりがいを感じるようになり、事務職を志望いたしました。
前職では、▲▲業務を担当し、□□スキルを身につけました。
貴社の△△という取り組みに共感し、自身の~な経験が活かせると感じております。
入社後は、正確でスピーディな業務処理を通じて、チームの一員として貢献したいと考えております。」
チェックリスト
- 結論から始めているか
- 企業理解や共感ポイントが含まれているか
- 具体的な経験やスキルが入っているか
- 入社後の貢献意欲が示されているか
- 長さは250~400文字以内か
このテンプレートとチェックリストを活用すれば、自信を持って提出できる志望動機が仕上がります。
よくある質問(FAQ)
事務職の志望動機は何文字・何行程度が適切?
履歴書の場合、200〜300文字程度が一般的です。職務経歴書であれば、400〜500文字を目安にするとよいでしょう。面接で話す際は、1分前後でまとまる分量(300字前後)を意識してください。
要点を絞って、簡潔かつ説得力のある内容を目指しましょう。
未経験でも採用担当に響く志望動機を書くコツは?
経験の有無に関わらず、過去の行動や学びを通じて「なぜ事務職なのか」を明確にすることが大切です。具体的なエピソードを交え、「だから貴社で働きたい」とつなげることで、説得力ある志望動機になります。
志望動機と自己PRをうまく差別化して伝える方法は?
志望動機は「なぜその会社・職種を選んだか」、自己PRは「自分の強みやスキルでどう貢献できるか」を伝えるものです。前者は共感や動機を中心に、後者は成果やエピソードにフォーカスするとバランスよく伝えられます。
まとめ:未経験からでも目指せる!採用される事務職の志望動機とは
事務職への転職は、未経験者にとっても十分に実現可能な選択肢です。ただし、採用されるためには「具体性」と「論理性」を備えた志望動機が不可欠です。
そのためには、事務職の業務や求められるスキルを正しく理解し、自身の経験や強みとどのように結びつくのかを明確に伝えることが重要です。
- 志望動機は「結論→理由→具体例→将来の貢献」の順で構成する
- 企業研究と職種理解を反映させることで差別化が図れる
- 数字やエピソードを活用し、説得力を高める
- 面接でも自然に話せるように事前練習が効果的
- 自己PRとは役割を分けて伝えると好印象を残せる
本記事で紹介したテンプレートやチェックリストを活用すれば、自信を持って提出できる志望動機が完成します。
あなたの熱意と適性をしっかり伝え、理想の事務職への一歩を踏み出しましょう。